後藤健二さんのこと
昨日帰宅すると嫌な衝撃的なニュースが飛び込んできていた。後藤健二さんがイスラム国に拘束され72時間以内に日本政府が高額な身代金を払わないと殺害するいう動画が配信されてきているというもの。昨年の2月14日、彼の話を聞き、その後いくらか質問をし、帰りにもトイレで偶然お会いして、笑顔で別れたということがあった。茨木市立東小学校での彼の講演。白いボードには縦に
国際理解教育 人権学習会 「国際ジャーナリスト 後藤健二さんを迎えて」
2014年2月14日(金) 茨木市立東小学校
とあり、その後に横書きで彼が色々と書きながら話をしていた。最後にボードに残っていたのは13の項目
1 生きる権利 2 差別の禁止 3 食べ物を得る権利 4 健康でいる(を 得る)権利 5 住む場所を得る権利 6 個人情報の保護 7 信教の自由(信 条の自由) 8 教育を受ける権利 9 労働する権利 10 財産の保護 11 公正な裁判とごうもんの禁止 12 政治的権利と表現の自由 13 難民 と行き場を失った人の権利
とある。人としてあるべき権利、この当たり前の13の項目の欠けている地域に行って、その現場を見て報告するのが自分の使命だと淡々と語っていたのが印象的だった。僕らの質問からは、シリアの内紛に巻き込まれて亡くなった山本美香さんのすぐ前にやはりシリアを訪れていてその取材のちょっとした手違いから彼女は命を亡くしたとの説明もあった。それだけ取材には慎重な人であったので、今回まさかという思いが強かった。どうも今回ガイドがイスラム国と通じていたということらしい。今思えば、子供達に向かっているときの彼の生き生きとした目に「人を疑う」ことが欠けていたのかもしれない。命の危険についての質問には「それは、こんな仕事をしているのだから仕方がないこと」と淡々と応えていた。今は彼の無事を祈るのみ。
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