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2006年4月18日 (火)

折々のうたから かりそめ

「分別の無言つらぬくゴリラいてかりそめに吾は人間(ホモサピエンス)」石本隆一
この「かりそめに」というのがいいな、と思います。桜の花びらが散るように、秋に赤くなった葉がちるように、一人の人間の生も「かりそめ」なんですよね。そういうことが実はゴリラにはみんな分かっているように見える。ゴリラには長老と言った風格があります。「分別の無言」という言葉も、ゴリラの表情にぴったりの表現。こんな歌もいいですね。

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コメント

分別の無言つらぬくゴリラいてかりそめに吾は人間(ホモサピエンス)」石本隆一

 再開以後の『折々の歌』を、私は、<末期症状>と思って蔑視して居りました。しかし、今日の石本隆一作はなかなかです。
 大岡信の選歌も良いが、それ以上に良いのは、川添さんの評言でしょう。
 そう、川添さんは、ロートルと成り果てた大岡信氏に代わって、『折々の歌』を著わすおつもりで、このブログを更新するべきです。期待して居ります。

投稿: G | 2006年4月20日 (木) 14時50分

有り難うございます。確かに『世間の評価』などといったものでない、率直な感想や気持ちを書いていくべきなんですよね。書かなければならないものなのかもしれませんね。

投稿: 川添英一 | 2006年4月20日 (木) 23時20分

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