思い出すこと
先程、塔の編集後記について触れたが、僕の流氷記の刊行の中でさまざまな人が亡くなったこと、その中で原田昇氏のことが甦ってくる。13号『秋沁号』を開くと、当時淀川キリスト教病院のホスピスに居た彼の一首評がある。「死に向かう生も溶けゆく流氷も照らして斜陽かけらとなりぬ」という僕の歌に「不治の病に苦しみながらも、運命に逆らえないと居直っている私には共感を呼ぶ一首である」と評を寄せている氏。誌をまさに死の淵から見つめている読者もあること。流氷記もこの間、本田さんの後、松田義久氏の死もあった。こんなことにも思いを寄せるべきではないか。ぼくは先ず編集後記(流氷記は雑記も)から読むのだが。
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